【さいたま市桜区】まもなく創業75年。地域の方へのお役立ちを目指す まちの本屋「一清堂」を取材してきました

一清堂 入口で、6代目キャラクター「本多(ほんだ)くん」がお出迎えをしてくれるのは、一清堂2埼大通り沿い、桜区上大久保エリアで、1950年5月10日のオープン以来、実に74年にわたって親しまれてきた「本と文房具の一清堂」(以下、一清堂)です。なんと、今年(2025年)は5月に75周年を迎える記念イヤーとのこと。一清堂3近年、まちの本屋の店仕舞い(閉店)のニュースを目にすることが多くなったな…と感じられている方もいらっしゃるのではないでしょうか?その中で、小さなお子さまから大人まで、多くの方が訪れる、まちの本屋「一清堂」。その取り組みを取材しました。

一清堂5

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オープン当初から変わらぬ店の想い

かつては、本を店頭に並べるだけで、次々と売れた時代。その後、インターネットの普及もあり、本屋へ足を運ぶ人の数は徐々に減りはじめ、「一清堂」では、本だけではなく、プラモデルなどを販売していた時期もあったそうです。本と+αのαの部分の取り扱いは変わっても、オープン当初から今も変わらずに受け継がれている「一清堂」の想いがあります。

それは、『まちの本屋として地域の方へのお役立ちを目指す』です。

現在は「本と文房具の一清堂」として、地域の方々へのお役立ちを目指している「一清堂」。例えば、「テレビで紹介されていた本を買いに来たのだけれど、本の名前を忘れちゃって…」というお客さまがいれば、テレビ番組や放送日時等を伺って、出会いたかったその一冊に辿りつくまで、時間をかけてしっかりと応対をされているそうです。また、図書館でよく開催されている本の読み聞かせ会も、「一清堂」でお客さまと向き合っている、ママさんスタッフさんたちの提案によって始まり、毎回人気の企画となっているようです。一清堂4また、筆者が驚いたのは、品揃え充実の習字・書き初めコーナー。埼玉県やさいたま市では、習字や書き初めの授業にもとても力を入れており、それを受けて、児童や生徒も“冬休みの課題”として出される書き初めにも真剣に取り組んでいます。そのため、学校から配られた用紙では足りずに、買いに走る親御さんも。でも、実は取り扱っているお店が少なく、何店舗もまわることも…。その中、こちらに来ると、まちの本屋とは思えぬその充実ぶりに「ここに来たら全部揃うじゃん!」と、思わず人におすすめしたくなる品揃えとなっていました。それもすべて、『まちの本屋として地域の方へのお役立ちを目指す』から始まったこと、とのことでした。

また、ご年配の方など、インターネットが苦手な方のために、本以外の代行サービス(有料)も行っているそうです。過去には、テレビ、冷蔵庫、フィギュア、ゲーム機、レコード、すでに絶版となっている本の中古での取り寄せ、等々、その種類は多岐に及ぶとのこと。もはや“まちの本屋”の枠を超えて、地域になくてはならないお店となっていました。一清堂6その「一清堂」で、本棚を見てまわっていると、興味深い棚を発見しました。こちらに並べられた本には、それぞれPOPが付けられており、そのPOPの右下にはQRコードがあります。(※実際にお店でお楽しみいただきたいため、写真ではQRコードを消してあります。)一清堂7-2お話を伺ったところ、こちらは「インターネットとリアル書店の融合」をテーマに実施されている「flierフェア」とのこと。株式会社フライヤーが提供している、ビジネスパーソンが「いま読むべき本」との出会いを促進する、月額制の要約サービス「flier(フライヤー)」。書店では、QRコードをスマートフォンで読み取ることで、通常は有料サービスとなっている要約を、どなたでも無料で、気軽に「立ち読み」をすることができるそうです。「一清堂」では、2024年12月より、お客さまの選書ハードルの高さを解決してくれる1つの手法として、「flierフェア」を導入されたそうです。isseido.JPGまた、「flierフェア」に並ぶ本は、定期的に変更となるそうです。「一清堂」へ行くたびに新しい本との出会いがあるかもしれません。お店へ行かれた際は、ぜひチェックしてみてください。一清堂9「インターネットの普及により、書店減少につながった点はあるものの、普及によって書店の声を伝えやすくなったこともまた事実」と、笑顔で話されるその姿こそ、地域に愛され、そこになくてはならない“まちの本屋”となった秘訣なのかもしれません。「インターネットとリアル書店の融合」も大切に、「一清堂」の公式Instagramではスタッフさんによるインスタライブも配信されています。ちょっと使い方の難しい文房具があると、その使い方をPOPでは伝わりにくい部分を映像と言葉にのせて配信し、お客さまからのコメントも随時受けつけ、会話をするように丁寧に配信されています。

「そういえば、子どもの頃、よく一清堂に行っていたけれど最近行ってなかったな」とい

う方もいらっしゃるかもしれません。まずは公式Xや公式Instagramをフォローして、今の「一清堂」をチェックした上で、お店へ行かれてみるのもいいかもしれません。時代とともに変化しつつも、変わらずに温かく出迎えてくれる「一清堂」。これからも地域の方へのお役立ちを目指しながら、その歩みを続けていきます。

「本と文房具の一清堂」はこのあたり↓

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